組織づくりとイノベーション(その2)

こんにちは。

相変わらずゆっくりのんびりな更新ですが、前回の続きで学んだことをつらつらと書きます。

前回のあらすじ、

組織づくりとイノベーション(その1)

先日参加した学びの場で埼玉大学大学院の宇田川先生のお話より、事業として安定しているとき、環境変化が起こっていたとしても変化する合理的な理由がないため、新しいアイデアが淘汰されてしまう環境がイノベーションを阻害する最大の要因というようなお話を書きました。

それを打破するには、「対話型のリーダーシップ」「対話型のマインドセット」が必要であり、それなくしてイノベーションが起こることはあり得ないということでした。

今日も宇田川先生のお話しからの学びの続きを書きたいと思います。

・イノベーションは既存の破壊ではなく新しい活かし方

先日の学びの場では埼玉大学大学院の宇田川先生は、「イノベーションは破壊ではなく、今あるルーティーンの新しい活かし方を見つけること」、その方向性として「適応的課題」を解決するには?ということを話されました。

私も組織や働き方改革のご支援のキックオフではメンバーのみなさんに取り組みの必要性をご理解いただくために「問題の質が変わってきている」という話を必ずします。

よく言われていることですが、従来は「どうやったらロケットを飛ばせるか」とか「効率的な生産体制」といったある程度「こうすればこうなる」といった答えのある問題が多かったといわれます。これは「技術的問題」と呼ばれます。

一方で近年、企業が直面する問題は、人の価値観の多様化や産業構造の変化といったさまざまな状況が複雑に入り組んでいることがほとんどです。

こうした答えまでの道筋が見えにくい問題は、「適応的課題」と呼ばれます。適応的課題は原因をひとつにしにくく、何から手をつければいいかわからないのが特徴です。

また、答えに至る道に再現性が無いので、その問題に直面している企業や人それぞれが解決策を考える必要があり、他者の事例も功を奏さないことが多い、むしろマイナスに働くこともあるので注意が必要です。

こうした特性から「技術的問題」はジグソーパズル(答えにあたるピースの形がわかる)に「適応的課題」はルービックキューブ(答えに至る道がわかりにくい)に例えられます。

私もご支援させていただいている「組織づくり」や「働き方改革」も適応的課題の代表例です。

宇田川先生はイノベーションによる変革や働き方改革といった適応的課題を技術的問題にすり替えているから混乱が起こっていると述べられました。

例えば働き方改革においては「会社も従業員もハッピーな働き方を見出し、ひとりひとりがイキイキと働くことで生産性を上げる」ことが本質でありゴールだと考えているのですが、それに行く道は初めは明確でなく従業員の価値観や事情も絡むので適応的課題だと言えます。

でも、多くの企業では「働き方」を見出すことよりも、労働時間という量的なものにだけ目を向け、残業を減らすことで働き方改革を実現するというという技術的問題的な取り組みが多いように感じます。

技術的問題の解決アプローチと適応的課題の解決アプローチはまったく違うものなのに、すり替えてしまうと現場は疲弊したり納得感のないやらされ感が蔓延し、満足度の低い働き方改革になってしまうことにもなり得ます。

宇田川先生はイノベーションの実現や働き方改革といった適用的問題の解決に必要なのは前回も取り上げた「対話するリーダーシップ」だと改めて述べられました。

つまり、「いまここ」にいるメンバーがお互いに向き合って対話することで多様な視点や価値観、知恵やスキルをリソースにして、多方面から問題に向き合い全員でゴールに向かっていくという考え方です。

今やっている組織のご支援や、リーダーシップ研修もすべてそんな組織やチームになっていくことを支援することなので、お話を聞かせていただいてすっと腹落ちしましたし、なんだか確信が持てた気がしました。

イノベーションや働き方改革といった複雑な適応的課題のためにシステム導入や外でうまくいっている事例といったある種の「答え」を組み込もうとする気持ちは痛いほどわかります。

でも、それだけでなく既存の人やしくみに目を向け、力の活かし方を考えることが先で、それをするために必要なのが「対話」なのだと改めて強く感じました。

時間もかかるし、非効率で苦しいプロセスになりがちですが、それに向き合うお手伝いこそが企業によりそうファシリテーターとしての役割だと確認できました。

と、また長くなってしまったので楠先生のお話についてはまた次回書きます。

今日もお読みいただきありがとうございました!

( ´ ▽ ` )ノ

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